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「やっと姿を現したな。この煤野郎が!」
「グウォー!!」
「明、そっちの用意はいいか?」
「用意できてるよ」
「よし、今からそっちへ化け物を追い込むぞ!!」
「煤野郎!悔しかったらこっちへ来やがれ!」
強虎がこちらへと階段を駆け下りて来る音がした。
「よし、『小さい方』を『卯』を一番上に来るように置け」
「分かった」
「そしたら、次にアイツをその『小さい方』の中心に置くんだ!急げ」
「分かった」
僕は、まず、『大きい方』の真ん中に、『小さい方』を、『卯』が一番上に来るように置いた。
そして、懐から兎を取り出すと、それらの中心に置いた。
「強虎、準備出来たよ!」
「よし、来るぞ、化け物が!」
強虎は、干支陣へと飛び込んだ。
すると、今まで猫の姿だった強虎が、大きな虎の姿になった。
「こっちだ!煤野郎!!」
強虎の挑発に乗って、大きな黒い煤の塊の様な物が、彼に向かって襲いかかった。
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