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あれから何日間かは平穏無事に過ぎて行った。
そんなある日、強虎が悪い気を感じると言い出した。
強虎「詳しい場所を探しに行くぞ! 坊主、一緒に来い」
僕「坊主じゃないよ、明だよ」
強虎「悪かった。名前まだ聞いてなかったからな…つい…とにかく一緒に来い」
僕「分かった」
僕は強虎の言う場所に行ってみる事にした。
行ってみるとそこは、かつては大金持ちの屋敷だったらしいが、今は誰も住んでおらず、クラスの友人たちが、「お化け屋敷」と呼んでいる家だった。
強虎はその家の門の前でこう言った。
強虎「この家にこの間の悪霊の親玉がいる」
僕は強虎にこれからどうするのかを訊いた。
強虎「このままでは、奴には勝てない。勝つためには新たな力がいる。何か力になりそうな動物が近くに居ないか?」
僕「それなら、学校で兎を飼ってるけど…」
強虎「それはいい。そいつの体を借りるとしよう。そいつは今どこに居る?」
強虎にそう言われ、僕は自分の通ってる小学校の兎の飼育小屋に、強虎を連れて行った。
強虎は中の兎を見てこう言った。
強虎「こいつか!こいつは使えそうだ。悪霊を退治する時に、こいつに側にいてもらう必要がある。こいつを悪霊を退治する当日までにここから出しておけ!!」
僕「そんなの無理だよ!」
強虎「このままでは、この街全体が危ないんだぞ!」
僕は強虎の脅しめいたその言葉を聞いて、言う通りにする事にした。
とりあえず、実行するのは土曜の晩という事にして、その日はその場を立ち去った。
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