第2話 虎の手と兎の足と

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その夜 例の屋敷に、僕らは、やって来た。 「どうやってこの中に入るの?」 「俺はこうすれば簡単に入れるぞ!」 そういうと、簡単に塀の上に飛び移った。 「僕は、とべないよ?」 「待ってろ。確か、この辺りに壁が壊れてるところがあったはず…」 そう言いながら強虎は、塀の上を歩き始めた。 二、三分歩いた所で立ち止まった。 見ると、強虎の止まった下の壁に、子供が一人通れるくらいの穴が開いていた。 「ここからなら、お前でも入れるだろう?」 そう言うと、塀から飛び降りて、中に一人で先に入って行ってしまった。 「待ってよ。今、行くから…」 僕は穴を通って、急いで強虎の後を追いかけた。
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