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私と裕太は、幼稚園からの幼馴染で、家族ぐるみで仲良しだから、
一緒に旅行にいったりしてた。
裕太は昔からほっとけないやつで、甘え上手で、恋だと意識するまでは、
ずっと、可愛い弟みたいに思ってた。
だけど、中３の引退試合でＰＫをはずして負けたとき、
裕太がこっそり、悔しそうに、下を向いてないているのを見て、
もうあの馬鹿な弟ではないんだなあ、って。
もう、しっかり男のこしてるんだなあ、って。
夜、いつもなら、毎日隣の家の裕太の部屋の窓と、私の部屋の窓で向かい合って、
沢山おしゃべりしていた、。
でも、その日は２時半になっても話しかけてこなかった。
落ち込んでるんだな。。。やっぱり。
裕太の家に行こう。
昔からほっとけないんだから、、、。
こういうときに限って、何で頼ってくれないの？
深夜だったから親を起こさないように、恐る恐る裕太の部屋の前に行った。
こんこん
「だれ？ママ？夕飯ならごめん。今日はいいや。」
「裕太？」
こんな時間に私がくるなんて思ってないもんね。
ドア越しに会話する。
「今日はお疲れ様。。」
「彩？え？今２時半だよ？どうしたの？」
「、、。何でこういうときに限って、頼ってくれないの。。。」
「え、、。だって、彩に頼っても今回の件、どうにもならないでしょ？」
「。。。そうだよ。私には何も出来ないよ。」
「。。。ごめん。いいすぎた。」
「ううん。。事実なんじゃない？」
「部屋、入る？」
「どうせ何も出来ないよ。」
「じゃあ、帰るの？」
「ここにいるよ、。私は何も出来ないけど、
裕太が一人で抱え込まないように一緒にいることは出来るよ。」
「部屋、入りなよ。」
「ここにいるよ。。。入らない。」
「なんで？」
「ちょっとごめん。。。いまだめ。」
私は泣いていて、顔がぐちゃぐちゃだったから、見られたくなかった。
「いいよ、同じジャン。」
「よくない。。。」
私が座ろうとしたそのとき、急にドアが開いて、裕太が私を引っ張った。
「痛い。。。」
「あ、、。ごめん。でも、、中にいてよ。。」
「え、、、？」
「一人にしないでよ。。。」
「うん。。。」
座り込む私の背中に裕太が顔を押し付けてくる。
「最後までかっこ悪いよな、俺。」
「かっこよかったよ。ほんとに。」
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