前日の夜

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同じゼミの奴と行ったバーで初めて彼女を見かけた。 当時19才の遊びを覚え始めた僕にとってそのお店は、ちょっと特別で いい雰囲気の音楽と床に散らばった落花生の殻。 麻袋に入れられた落花生はチャージ代だけで食べ放題で 聞きなれないカクテルの名前が連なるメニューリストは好奇心をくすぐる。ちょっと背伸びして来る、特別な店。 だから、女のけつを追っかけるよりもカッコつけたい… 彼女をいつもの癖でチラ見したとき、綺麗だと思ったけど 僕は基本的にかわいい系のが好きだったし 不自由してたわけじゃないからカウンターで飲む彼女をそんなに気にかけてなかった。 僕たちが座ったのは奥の丸テーブル。
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