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〝これが、2人だけの旅なら……言う事無しなんだけどな。〟
と、後ろの席を見て、ため息をつく。
「久しぶりの千羽村ね!
何年振りかしら!!!」
「………。
なぁ……なんで母さんは元気なんだ?」
「何言ってるの!
お父さんが元気ないだけじゃない。
ほらっ!あんな所にグレイがいるわよ!」
「宇宙人がいるわけな………なんだとぉー!?」
「ほら!キャトってる!
牛をキャトってる!
わぁー。こっちに手を振ってるじゃない。」
「って……。
よく見れば、痩せたおじいさんじゃないか。
白髪に灰色のツナギ着てるだけ。
キャトルミューティレーションじゃなく、ただ牛を散歩させてるだけだ。」
「はぁ…。あなた……。
どうして、夢がないのかしら……」
どうして、うちの女連中は賑やかなのか。
と、俺は思うのだが………。
それはともかく、中山家一行は、長旅の末、千羽村のロッジにたどり着いた。
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