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ヨタヨタと走る2人の姿が見えなくなったのを確認すると、通用口にかれていた少女に声をかけた。
「もう、大丈夫ですよ」
「そうですか……、あまりにもしつこいのでどうしようか悩んでいたのです」
でもこのまま秋葉原においておくのもまた同じ目に遭うことは明白。そこで彼女に聞いてみた。
「お宅はどこですか?」
「えっと、それより緑の旅団の本部または支部を知りませんか?」
「緑の……、旅団? 緑の鉄道会社なら知っているけれど」
緑の鉄道会社=JR東日本
「やっぱり、彼の国の人たちはご存じないのですね」
「彼の国? 何のこと? 家に帰ることができないなら、しばらく僕の家でいいのならかくまってあげるよ」
「本当ですか?」
再び彼女の服装を見る。このままではまた同じことが起こる可能性が高い。じゃあどうするか……?
「とりあえず、この秋葉原でその格好は危険だから……」
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