25人が本棚に入れています
本棚に追加
新年会の広間に行くと、終了間近という事もあり出来上がってる人達が多数。
晋也の後について席まで行くと、
「あっ!彼女登場~!」
あ~この人よく見かける。
「同期の藤井と副店長の田中さん。」
晋也が私に紹介する。
「お疲れさまです。福井です。」
愛想笑いで返すと、
「休憩の時よくいるよね~。へ~、立野がね~、またかわいらしい子捕まえたな。」
「やめろ、その言い方!」
藤井さんを嗜める晋也。
「ま~ま~、藤井の言いたい事はよく分かるしな。僻みじゃないのか?若い子だから。」
副店長が間に入るが、なんのフォローにもなってないな…
ここ、と晋也が私に座る場所を指示しながら副店長に、
「田中さん、今日は全員出席してますか?」
晋也の聞きたい事を瞬時に察知し、
「あ~、出席してるって聞いた。」
「……そうですか。」
晋也は私にチラッと視線を合わせる。
じゃあ、鹿野くんは出席予定じゃないのに来てたって事なんだ…
どんどん鹿野くんが怖くなり、つい俯き加減でいてると、
「どうかした?気分悪い?」
藤井さんに鋭く突っ込まれ。
「あっ、大丈夫です。」
再び愛想笑い。
「立野、彼女をこきつかうんじゃないぞ~。」
「つかってね~よ。」
「ほんとに大丈夫です!」
慌て否定し、晋也にも大丈夫と目配せをする。
晋也が軽く微笑むと、
「こら~目で会話するな~。」
最初のコメントを投稿しよう!