第9章 非常事態
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言われるがまま 己の手で髪をかきあげると。 「よしよし、いい子だ」 なんだかこちらから ねだってやってもらっているような。 「いいから……早く……」 妙な引け目を感じるんだから 嫌になる。 クスリ。 意地の悪い唇が笑って 近づいてきたかと思いきや――。 「おっと」
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