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その後、互いの唇が離れると悠希と希美は見つめあった。
『この家を出てアパートで暮らさないか』
『親父…』
『無理をしなくてもいいよ、本当は母さんを追いかけたいのに追いかけないのは俺に気を使ってるんだろ』
『希美…』
『俺がこの家を出るから、親父は母さんと仲直りをして』
悠希に微笑むと希美は家を出ていった。
それから月日が流れ希美は20歳になった。
ーコンビニー
『いらっしゃいませ…』
希美は入ってきた男に驚いた。
『探したよ、希美』
『親父…』
『話があるんだ、話せないか』
『仕事中だから今は無理だ…仕事が終わったら行くから目の前の喫茶店で待っててくれ』
希美はレジを打ち始めた。
悠希はコンビニを出て目の前の喫茶店に入ると椅子に座った。
女性の店員は悠希に近づいた。
『いらっしゃいませ』
『珈琲を』
『かしこまりました』
女性の店員はその場を離れていった。
その頃、希美は接客をしていた。
『ありがとうございました』
『希美、今日は早めに終わってもいいぞ』
『いいんですか、俺が抜けたら人手が』
『もうすぐアルバイトの子も来るし大丈夫だから』
『すみません、宮野さん』
希美は奥の部屋に行きコンビニ服から衣服に着替えると部屋を出てコンビニを出ていった。
そして希美は目の前の喫茶店に行き中に入ると悠希が座っている席に近づいた。
『仕事はもう終わったのか』
『まだ仕事だったけど、先輩の宮野さんが帰れって言ってくれたんだ』
希美は椅子に座りながら言った。
『そうか…』
悠希はカップを掴み珈琲を飲んだ。
その時、女性の店員が現れた。
『カフェオレ、ありますか?』
『ありますよ、カフェオレでいいですか』
『お願いします』
『かしこまりました』
女性店員はその場を離れていった。
それから暫くして女性店員がカフェオレを持ってきた。
『お待たせしました、カフェオレです』
女性店員はカフェオレが入ったカップを希美の前に置きその場を離れていった。
『母さんは元気?』
『お前が家を出て行ってから2日後に離婚したんだ』
『そうなんだ…』
希美はカップを掴みカフェオレを飲んだ。
『仕事の合間に希美を探し続けてやっとお前に会えた』
悠希は希美の顔を見つめながら希美の手に触れた。
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