サブマリン、応答せよ

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風間がジロリと記者達を睨む。 風間「――もう一つ? 惜しかっただぁ? 10点取られてこっちは1点しか取れなくてか」 風間はますます不機嫌になって早足で歩き出す。 ビビって、慌てて追いかける記者達。 記者2「すいません、あの……」 記者1「悪気があったわけでは」 風間「くだらんこと聞くなら、答える気にならんね。これ以上誰も近寄るな」 記者達は硬直し、追いかけられない。 記者1「やばいよ、怒らせちゃった……」 記者3「ああなるともうコメント取れねえぞ」 と、結子が一人追いかけ、風間の背中にピシャリと言い放つ。 結子「最悪な采配ミス――特に大乱調の大森の替え時を間違っておいて、記者に八つ当たりとは大人げないんじゃないですか?」 唖然とする記者達。 記者3「あ、オレ、知らねー」 記者4「アホか、あいつ。『球界のドン』を敵に回したらこの先やっていけないぞ」 また怒鳴りつけようとして振り返った風間は、結子と気付くと困ったようにふっと息をつく。 風間「――ま、そう言いなさんな」 ポンと結子の肩を叩く風間に、拍子抜けする記者達。 記者達「な、何でー?」 ○駅 ホーム 東都スポーツ新聞を買ったサラリーマンが、電車待ちの列に並び、紙面を開く。 ○東都スポーツ新聞 コラム 『ファウルチップ』 投げる前から既に負ける雰囲気を漂わせていたグレートチキンズの大森。球速も配球も球の走りも関係ない。彼がマウンドでした唯一の仕事は、監督の顔色をうかがうことだけだったからだ。         BY キッコ
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