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「はぁ。」
母の言葉に何も答えず、こたつに足を突っ込む。クレヨンしんちゃんを見ていると、いつの間にかテーブルの上に料理が並べられていた。
「まったく、身体ばっかり大きくなって。お父さんそっくりじゃない。」
「頂きます。」
特に会話もなく、食事は進む。そんな時だった。
「うわっ、何だ、これ」
口の中に何か異物。不快感。
口の中に指を突っ込んで、異物を取り出す。
「髪の毛?おいおぃ。」
指の間に挟まってたのは、黒く長い髪の毛だった。
「あらやだっ。作ってた時に入っちゃったのかしら?」
母はばつの悪そうな顔をして、ごめんと言った。
「またかよ。せっかくの旨いご飯が台無しだろ。気をつけてくれよ。」
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