prologue

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   私でも知ってる、悪名高き【週刊エキサイティング ザ・グレート】って雑誌。記事の九十パーセントが、嘘やでっち上げに真実と真逆の内容ばかり。  その記者が、何でこの学園に?  取材がしたいなら、学園に対して正式に申し込めばいい。転校生で何も知らない私に聞いたって、何も分からないのに。  そんなオジさん記者は、さっき私に話を聞こうとして掴みかかってきた。  学園の送迎バスから降りて、校門を見上げた直後。どこからともなく現れて、体を摺り寄せるみたいに接近してきて切り出してきた。 「お嬢さん、この学園の生徒だよね。少し、話しを聞かせてくれないかな」 「私、今日転校してきたばかりで何も知らないし。これから、職員室に行かないといけませんから」 「へぇ、転校生かそりゃいい。だったら学校が終わったら、少しでいいから時間を作ってくれないかな」  そう言いながら、私の体に擦り寄ってくる。
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