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ほのぼのとした小さな同窓会が後ろで行われるなか、受付はまだまだ多くの先輩たちで大忙しだったけれど。 集合時間の18時には、もう9割の先輩たちが御座の上で大宴会を開いていた。 後ろ背に聞く話しは、誰があのときこーで、そのときあいつがこー言ってといったものが大半だけど。 一人が話し出せばみんな嬉しそうに聞き入って、そんな昔話に大笑いする先輩たちが順々に思い出話を語っていく。 OB会に参加するのは今年で2回目だけど、この空気感が私はとても好きだった。 受付の仕事も一段落したので、私と理絵も缶チューハイを手にして話しに混ぜてと輪の中に入っていく。 「先輩、お隣いいですか?」 「ん?おぉ!こいこい!」 理絵のすごいところは数多くあるけれど。 狙った獲物(?)に真っ直ぐにぶつかっていけるこの根性は私も見習いたいものだ。
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