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無事に式を終えると、次は披露宴。 秒刻みのこのスケジュールに息なんてついてるヒマもない。 「おい、俺のお茶どこ置いた?」 「あ、そっち!そこの鏡のトコ!」 「あぁ、あった…!お前も飲むか?」 「私はいい、トイレ行きたくなっちゃうと困るから。」 そんな慌ただしい雰囲気の中、そろそろお時間です、なんて式場スタッフの声に愛想笑いを返して私たちはまた控室を出て行った。 言われた通りの道順で高砂席に辿り着き、用意された椅子に腰かける。 正面に見える友人たちの笑顔と、ここでもやまないフラッシュの嵐。 そんな眩いばかりの光景の中、少し離れた席からこちらに向かって小さく手を振ってくれているのは親友の紗弓だ。 「シゲちゃん…、あっち!」 「あ?」 私のそんな声で旦那様が顔を上げた瞬間。 彼女の手にしているスマホがピカッと光り、それをしばし確認していた紗弓は親指をピシッと突き立てて、GOODなんてポーズを取って笑って見せた。
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