操る男

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男は自分の携帯電話も取り出して、慣れた手つきで2つの携帯電話を向かい合わせにした 赤外線でお互いの番号を交換しているのだと俺は思い、その光景をじっと見ていた もしかしたら、どこかの会社の上役でウチで働かないかと言われるのかもと期待もあった 「よし、送れたぞ」 男は携帯電話を返してきた 「お兄さんのスマートフォンに面白いアプリを送っておいたから、良ければ使ってみておくれ」 そう言うと男は立ち上がり、飲み屋街の奥へと歩いていった 期待とは違ったが、久々に楽しく飲めたことで俺は満足していた 何のアプリかは明日にでも見てみようと、この日は真っ直ぐ家へと帰った
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