一花

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一花

花鳥風月時告ぐり 小春日を 短く切って飛ぶ雛鳥に 嶺山の遠く 日を飲み込む様に ひなげしに遊ぶ ハナムグリに あなたはこの丘で この場所で 愛を語り続けた 真白に染まる その身が尽きても―― 空が千切れ落ち 零度の身体を染め抜いた 六花 十ニ花 空から降る花 袖を取られて挫いた足に 芯まで濡れたその指先に 色付いた花の名前 その名を愛しげに呼ぶ声が 巡り来るたび聞きたくて image=497164728.jpg
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