やはり働いたら負けだと思っている

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そうだ、働かないで生きる事こそが勝ち組であり。人生で一番楽しい事だ。 働かずに食う飯は美味いのかと、どこかの誰かが言っていた。 無論、美味いに決まっている。他人の金で食う飯ほど美味いものがあるか?自分の経済状況を鑑みずとも食事にありつけるのだから。 そんな感じの価値観というか、人生観というか、一種の理論を、緑青祐介(ロクショウユウスケ)もとい俺は今の今まで持っている訳だ。 そう、目の前で包丁を両手に構えた母、後ろからは妹の冷たい視線に、横の親父の気まずそうな態度、その最中で土下座している俺。 こんな状況でも、既述の考えは変わらない。だってこんなの誰しもが一度は思うことだろ。働きたくないなんて。 「祐介、いつまでも待つ母さんじゃないの、ニートを養うような母親ではないの」 でしょうね、じゃなければ包丁を構えて息子の前に、今すぐ働きにでるか、親子の縁を切るか選べ。なんてこと言わない。
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