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「そしてあんたも!リストラされてからなんもしてないじゃない!!」
都内にいる我が父にも火の手が回った。これで俺はしばらくの間免れる。助かった。
「いや、何といいますか、働かないって素晴らしいなと思いまして」
「その発言人間として、素晴らしくないと思いまして」
ふー、すごい正論だこれにはオヤジも反論できまい。俺でも出来ないもん。なんだったら人間やめたい。
「あのね、私は働かずに堕落する人間を家に置いておくほど優しくないの、二人とも夕飯に並びたくなければさっさと仕事探せ」
「「自宅警備員でお願いします!!」」
「喜べ優香(ゆうか)!人生で初めて人肉が食えるぞ!!」
「えーマズそう」
「「すいません嘘です」」
あやうく俺とオヤジが二人の肉体の構成要因になるところだった。命は大切にするべきだね。
「ならさっさと探せ、さもなくば命はないと思え」
我が母上は修羅の様なオーラを纏わせながらそう言った。後ろに本物の修羅が見えるような勢いだ。
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