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「なかに入り。めっちゃ嫌やけど、せっかくお客さんきはったし、なんかアンタ視えるみたいやし」
「嫌なら僕は――」
「ああ、ごめん。嫌なんはこれから連絡する相手がや。アンタやない」
彼女はそう言って携帯を出すと、すぐに繋がったのか、不機嫌な顔で話はじめた。
「ああ、アタシ。――もう、それは嫌やって何回も言うてるやろ。そんなんちゃうねん、おじいちゃんのな……あ、そうや」
早口で喧嘩腰で話していた彼女が、突然僕の方を向いた
「で、どこなん?どこ探したらええん」
「――話が見えません」
「妹さんの遺体や」
え、そんなのわかるわけ――
「場所はわからんなぁ、まだ子供やさかい。覚えとる場所とか、なんかわからんか?」
おじいさんが少女にそう声をかけると、少女は俯いたまま顔を左右に振った。
展開が早すぎてついて行けない。
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