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何かを訴えたいのだろう、――だからここに残った。
でも、みのりちゃんは話さない。
何か伝えたいことがあるのだろうけれど、話すことはしないみのりちゃんの意図はわからない。
その時、どこからともなく黒猫が現れて、僕の身体にすりよってきた。
「ああ、クロ」
「なんなん、こうてんの?」
「飼ってるつもりはないんですが」
クロは僕の目が異世界のものを映し出すようになってしばらくたってから、
――そう、僕がこの眼を塞ぐ事になったあの忌々しい事件のあとから僕のそばにいつの間にかいるようになった
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