File.1 能力の意味

92/103
前へ
/103ページ
次へ
「――え?」 気づくと部屋の中にあった哀しい記憶は一瞬で消え去って、何もなくなっていた。 「「は?」」 僕の呟きに、梨花さんと彼が反応した。 「なんよ?」 「ハル君て独り言おおない?」 ――視えないのは当然なのだけれど、この鈍感なくせに憑依体質な二人にこの反応をされると何故か腹が立つ。 「とりあえず、原因はもうわかったので君ももう大丈夫そうだよ」 「君!きっしょ!」 「……」 「恭平でええし!」
/103ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2593人が本棚に入れています
本棚に追加