ミントゼリー

3/8
前へ
/30ページ
次へ
「どうしてですか!?鳴瀬さん!! あの時は、笑って送り出して下さったじゃないですか!?」 「ああ。言ったさ。だけどお前はしっかり俺の言った仕事をこなしたか?」 「ですが…!そんな小さなミスくらい今からすぐにでも直せます!!なぜ時間をくれないのですか!?」 「お前が言うその小さなミスが、信頼に繋がるんだ。そんな奴、もういらねえつってんだ」 「だからって、約束でしょう?!一応私は頼まれたことはやったつもりです!!」 「ああ。気が変わった。あの話は破棄だ」 分かったのは。 パパが、嘘をつくときには笑うということ。 仕事をしている自慢のかっこいいパパを見たかったはずなのに、私がみたパパは相手が泣いているのに笑っていた。 それが、毎日のようにパパと交わした約束と被って。 「パパー!きょうね、なんじにかえってくるの?」 「うーん。モモがいい子にしていたらすぐに帰ってくるよ」 「ほんと?」 「ああ。じゃあ約束しようか」
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加