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「どうしてですか!?鳴瀬さん!!
あの時は、笑って送り出して下さったじゃないですか!?」
「ああ。言ったさ。だけどお前はしっかり俺の言った仕事をこなしたか?」
「ですが…!そんな小さなミスくらい今からすぐにでも直せます!!なぜ時間をくれないのですか!?」
「お前が言うその小さなミスが、信頼に繋がるんだ。そんな奴、もういらねえつってんだ」
「だからって、約束でしょう?!一応私は頼まれたことはやったつもりです!!」
「ああ。気が変わった。あの話は破棄だ」
分かったのは。
パパが、嘘をつくときには笑うということ。
仕事をしている自慢のかっこいいパパを見たかったはずなのに、私がみたパパは相手が泣いているのに笑っていた。
それが、毎日のようにパパと交わした約束と被って。
「パパー!きょうね、なんじにかえってくるの?」
「うーん。モモがいい子にしていたらすぐに帰ってくるよ」
「ほんと?」
「ああ。じゃあ約束しようか」
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