人生バードモードに突入しました

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「お前、それ、どこ情報だ。どこまで知ってる」  フェガロ君が厳しい目で睨むも、彼女は全く怯むことなく飄々としている。 「さぁ?」 「へ、へぇそうなんだ。それで君、もしその生徒がいたとしたらどうするの?」  久々に聞く悪魔君の声は上ずっていた。 「ちょっとインタビューするだけよ。ほら私、新聞部だから。発行している学内新聞の良いネタになると思うのよねぇ」 「それ、インタビューされる犯人にとって、デメリットしかないよ」 「あら、あるわ。それは――」 「大変だ! 先生がこっちに向かってる」  ラージちゃんの隣りに、カエルム君が走り込んで来た。  昨日の芸術的髪型から一変し、今日の癖毛はちゃんと重力に従っている。只し、全ては纏まりきれておらず、アホ毛がピョンと跳ねていた。  あれ? カエルム君が着ている白いワイシャツ、フェガロ君と同じデザインだ。  彼らの服だけじゃない、ラージちゃんのも全く一緒である。  違うのはシャツの袖や襟の縁と、襟周りで結んでいるリボンの色。カエルム君は青。フェガロ君は緑。ラージちゃんは黄色だ。 「ヤバい、そいつを隠せ!」  と、フェガロ君が指差す方向は――  ――私? 「隠すってどこに!?」  悪魔君が私を持ってウロウロする。 「待ちたまえ! 話は聴いたよ。君達、何ていうことをしたんだい。よりによって帝国管轄の森に入っただけでなく、あまつさえそこから無断で雛を持ち出すなんて!」 「引っ込んでろクベン! お前がいるとややこしいんだよ!」  いつも無表情だったフェガロ君が、険しい顔で生首に怒鳴った。その表情から、彼が焦っているのが分かった。  扉の外にいた集団の一人が「おい、もう先生の姿が玄関から見えるぞ!」と言った。 「くそっ! おいクベン、お前この事誰にも言うなよ」 「嫌だよ!? 何故七百年の知恵と歴史を誇るこの私が、君達の悪事の片棒を担がなければならないんだい!」 「貸し一つ……いえ、二つね」  ラージちゃんが穴の縁に手を着くと、一回転して部屋に入った。そのフォームはまるでプロの体操選手の如く、美しく滑らかな動きだった。  ぶったまげ。  可愛らしい顔から全く想像つかない身体能力に度肝を抜く。
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