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あり得ないこの体! 悪夢だ! しかもこれ、裸じゃないの!? 小鳥? 私小鳥になってしまったの!?
勝手に殺された次は野外にすっぽんぽんなんてどんなSMプレイだ。ハード過ぎるというか、人生がハードになった。
ない胸が文字通りなくなっちゃったし。二本足だけどそういう意味じゃないし!
確かに二本足以外はなりたくないと言ったが、人外になりたくなくて言ったはず。あの天使は何を勘違いしたのか、どうやら、二本足の生き物人間ではなく鳥に転生させたのだ。
しかもまだ羽根が生え揃っていないこの体は、ピンクの肌が丸見えである。
そして寒い。羽が覆われて無い分、夜風が直に肌に当たりとても冷たい。秋ぐらいの気候だろうか、時おり強い風が吹く。
寒い! 冷たい! 冷たいっていうより痛い、いたたたたたた!? ひいいいい! 風よ、吹かないで。こんなんだったら地獄に行った方がましだったわ。
後悔したとこでもう遅いかもしれないけれど。
もう、いやだあああああああああああああ!!
『――と元人間飯島春は泣き叫ぶが、いかんせん今は鳥のため「ぴ」か「び」の鳴き声しか森のなかに響いていない。そして数分後ー…』
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