白猫の秘密

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黙ったまま俯く白猫に 『息子とは妖だな?』 ニャンコ先生が問いかけた 白猫は優しい顔をして 『はい。私と同じ様に何年か前に拾われたと言っていました。美鈴おばあちゃんのご先祖様に助けられ、ずっと見守っていたらしいのですが…ある日髪の長い人間の娘に敗れ名前を失ってしまったらしく』 レイコさんだ…。 レイコだな。 夏目のお祖母さん…。 三人の頭に同じ人物が浮かんだ… 『多分…その名を奪ったのは俺の祖母だと思う。』 『えっ…夏目様の…』 白猫は絶句して俺を見つめたままだ 『すまないが、その妖に俺を会わせてくれないか?名前を返してやりたいんだ』
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