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「おはようございます」
食卓には出勤前の滋さんも居て
焼き魚に味噌汁、漬物、卵焼きが湯気を立て並んでいた。
「夏休みなのに早起きなのね」
「はい。何となく癖で…」
「偉いわ。ねぇ滋さん」
「そうだね、ところで貴志くんは夏休みは友達と遠くに出掛けたり予定はないのかい?」
「今のところは…」
僕が曖昧に答えると
「夏休みなんて学生の特権なんだから、僕達に遠慮なんかしないでめいっぱい満喫しなさい。海や山で友達と思い出を作ったり色々な事をして楽しく過ごすんだよ」
滋さんの言葉が嬉しくて僕は心から感謝しながら
「有難うございます!沢山の思い出を作ります。」
塔子さんも笑顔で頷いてる。
本当にこの2人には沢山の愛情を貰い感謝だけでは言い表せない。
「あら?猫ちゃんのお友達?」
はっ!
振り向くとニャンコ先生と白猫が並んでご飯を催促しているではないか…
あれ程大人しくしてろと言ったのに。
「にゃ~」
「ニャ?」
「あら可愛いガールフレンドね!貴志君も猫ちゃんに負けていられないわね♪うふふ」
塔子さんはそんな事を言ってニコニコと2匹に焼き魚を出している。
「はぁ~」
僕がため息とも返事ともつかない声を出すと
滋さんも塔子さんも声を立てて笑っていた。?
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