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「おーい、勇馬。こっちこっち」 居酒屋に入ってすぐ、どこか探そうとする俺を、手を挙げて呼ぶ直輝(ナオキ)。 「おー」 それだけ答えて、直輝の待つ座敷に向かう。 店の中はガヤガヤとずいぶん騒がしい。 「遅かったじゃん」 靴を脱いで、直輝の隣に座ると同時に、向かいに座る裕美(ヒロミ)が声をかけてきた。 「おー」 「おーじゃないでしょ。待たせてごめん、でしょ?」 オカンみたいな口調のなつきは、裕美の隣に座っている。 「はいはい、ごめん」 四人集まったところで、飲み物と食い物を適当に頼む。
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