雨音と声

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「お前勝手にはしりだしてるんじゃねえよ。芸能人の自覚をな…」 あー、これ歩にお説教されるパターンだ…頭痛くなりそう 「いや、歩その話は後。」 響さん!助かった! 「こんな雨の中傘もささないでびしょ濡れじゃないか。風邪ひくよ。」 傘を傾けてタオルを渡す響。 「…あれ?もしかしてさゆちゃん?」 「響?人違いじゃ…って紗雪?本当に?」 え?二人とも彼女と知り合いなの? 「こんなところで出会うなんて偶然にも程があるわ。…久しぶりだね響、歩。」 さっき俺に話しかけた彼女とは雰囲気が変わった。警戒心を解いたっていうの?柔らかい雰囲気。 「随分活躍してるじゃない、テレビで見ない日はないくらいよ。」 「それはいいから、歩の家近くだから行くよ。詳しい話は後。本当に風邪ひくから。」 彼女…さゆきちゃん?を引っ張りながら響さんは歩に一言二言いって歩き出す。 ちょっと!俺何にもわからないんだけど!彼女みつけたの俺だし! 「悠も詳しくは後で話すから俺の家行くよ。」 ったく仕方ないな。しっかり彼女との関係聞くからな…なんでここで雨の中あんなに悲しそうに唄ってたのも。
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