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「それで!なんで俺の名前出てたんだよ」
「えっ……と」
私、なんで瑛心の名前出したんだっけ。
──
『だって瑛心ったら……』
あ!あれか!!
あの後の言葉を口走ってしまう前に、瑛心に声をかけられてよかった。
「…都田に好きな人がいるのかなって、話」
「「!?」」
いきなりぶっこまれた、一知花の衝撃的な言葉。
全く違った意味で、私と瑛心は驚きを隠せず、同時に振り返った。
だって、そんな話した覚えないんだもん……!
一方の一知花はというと、目が合った瞬間、嬉しそうに頷いた。
………そっか、なるほどね、いい考えだよ一知花!
「そうだよ、瑛心。ぶっちゃけいるの?」
正直、こんなこと聞いて『付き合ってる人いるし』なんて言われたらショックだけど。
それでも、一番気になる疑問点。
さあ、瑛心、答えて……!
私は、瑛心の目をじっと見つめながら答えを待った。
「どうでもいいだろ、そんなこと」
その期待は、あっさりと流されて、終わった。
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