一章 「妖怪家族と封印の子」

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それから月日が流れ、六歳となった頃。 私は昨日、小学校に入学した。 「夢か……」 布団から飛び上がる。 階段を下り、彼女を呼ぶ。 「童子ー。童子ー」と。 隅っこが黒くなり、人が現れる 「おはよう、風夜」とおかっぱの彼女は言う。 「ご飯は?」と私は聞く。 「姉さん、呼んできな」と彼女。 私は井戸に近づく。 「貞子姉さん、ご飯だよ」と井戸に顔を覗かせる。 その中から声が聞こえる。 「そこよ。そこーーあーん」 またかと思い、もう一度彼女を呼ぶ。 すると静かになった。 「いつまでそこで呼んでるの?」と童子が言う。 「またですか……」と私は言う。 貞子姉さんは童子の作ったパンを可愛げに食べている。 外に出る時も髪を今のように上げて欲しいものだ。 「貞子姉さん、またゲームですか?」と私は聞く。 「あぁ、世の中にはすごいんだぞ?あんな中でコントローラーでキャラが動いて……」と貞子姉さんは言う。 長そうなので話を流そう。 「風夜、さっさとパン食べて学校に行きな?食べさせてあげてもいいんだからね?」と童子は言う。 「過保護か?なら、胸でも……あっ、無いか……」と貞子姉さんは言う。 「姉さんのバーカ、バーカ」と童子は言う。 相変わらず幼稚園、いや、その前から変わんない。変わらないといえば、見た目も年齢も変わらない。唯一変わってるのは私の成長である。 「さぁ、はよ。行きなはれ」と貞子姉さんは私に言う。 階段を上がり、身支度を整えた。 童子が玄関で見送る中、家を出た。
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