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与ったデータ表は紘斗に指摘されたところを修正すると、数字はぴたりと合致して一つの仕事はクリアした。
紘斗のように、もっと頭を使わなくちゃと反省しつつ、それからの午前中の仕事は難なく終わる。
昼休みに入り、姫良は独りで持ち場を離れた。
一日めの昼休みは同じ企画室の派遣の子たち、つまり穴井たちと近くのカフェまで行った。
ゴールデンウィークのときは派遣という立場でも姫良は新米であり、そこまで親しくはなれなかったけれど、今回は彼女たちのなかで常連に昇格したようで、初日、いきなり誘ってくれたのだ。
今日も誘われたものの断った。
拒否していると思われたかもしれないが、明日、もし誘われなかったらこっちから加わればいいことだ。
そんなことを思いながら一階までおりたあと、エスカレーターで二階に折り返して食堂へと入った。
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