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「…っう!」
お父さんの刀が、私の脇腹を掠めた。
少し切ったのかもしれない、血の臭いがする。
ダンッ!
上段に構えた刀をお父さんに振り下ろす。
ガギンッ
顔色一つ変えることなく防ぐ。
お父さんはもう反撃させる気がないのか、猛烈な連撃を繰り出してくる。
(速いっ!)
何とか、本当に精一杯その連撃を防いでいたが。
「…いっ!」
一つ、たった一つ防げなかった。
それだけで、
ズシュッ
私の心臓に穴があいた。
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