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[色の小話]
*なおちゃんと出会ってみる
新聞配達を終えた帰りに、大きな鳥を見た。それはそれは大きくて、とても美しい鳥だった。
その鳥を見たのは、これが初めてでは無かった。時折、このミヤコウタをくるくると旋回して。いつの間にかいなくなっている。名前すら知らない、大きな鳥。
空を自由に飛び回るその姿は、どんな鳥より輝いていて、ひどく憧れてしまう。私も鳥だったら、どんなに。
「インジュー!!帰るよーっ」
気がついたら、男の人がいた。
朝焼けの空よりも、はっきりとしたピンクの髪が印象的な、人だった。
男の人の人の声に、鳥が空から降りてくる。憧れていた、あの大きな。
「…あれ、キミ」
一瞬にして、戦慄した。男の人が、こっちを見ている。少し、身体が震えた。
どう答えたら良いのか分からない。息が苦しくなる。
「し、知らない人に…ついていったら、だ、駄目だって…」
やっとの事で吐き出したその言の葉に、男の人は笑った。弾けるような、笑顔だった。
「弐條なお」
「……え、」
「名前だよ、僕の名前。キミは?」
弐條なお、と名乗ったその人は、こてんと首を傾げる。傍らで鳥がひとつ、鳴いた。今まで聞いたことのない鳴き声に思わず身が竦んでしまって。
「しき…。いろって書いて、色」
つい、名乗ってしまった。
彼はますます顔を綻ばせて、色ちゃんだね、と大きく頷いた。
「僕は名前を教えた、キミも名前を教えてくれた。なら、僕らはもう友達だよ?」
ミヤコウタに来て、私に初めて友達が出来た瞬間だった。
────────
満月ちゃん宅、弐條なおちゃん、インジュ様をお借りしました。
なおちゃーん!!やっぱりなおちゃん最高ですよー!!うぇえー!!インジュ様も素晴らしいですね、カタシロワシとか…もう素晴らしいの一言につきますね!!⌒(ё)⌒ベェー!!
なおちゃんと友達になりたい人生でした。ありがとうございましたーッッッ!!
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