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「正解?」
「イルーナはお前の為に戻ろうって言ったんだよ」
私の為に?
ナナセは乱暴に言いながら空いてる椅子に座る
「 記憶が無いコイお姉さんを1人にするのが心配で…お城の兵もまだ街に沢山来るので遅くなるのに胸騒ぎかしたんです」
「イルーナ君…」
私は大人だしそんな心配要らなかったのに…なんてこんな状態ではとてもじゃないけど言えない
それに…優しく言うイルーナ君に嬉しさが込み上げる。
「良かった…帰ってきて」
「ごめんなさい…私…」
嬉しさと一緒に申し訳無い気持ちも生まれる
だって……まんまとぶっ倒れちゃった事に…しかも毒リンゴを食べるなんて
『白雪姫』の物語を知ってるのにドアを開けてリンゴを食べてしまったのはなんでだろう?
「コイお姉さん、毒リンゴは誰に…?」
「えっと…お婆さんだったかな」
あの占いのお婆さんに似てた。
「…そうですか」
「イルーナ君?」
考え込むような顔を覗く
そういえば解毒なんて普通に有るものなのかな?
メルヘンの常識?
まぁそのお陰で助かったんだけど
「出来たわよ~」
部屋の中に可愛い声か聞こえる
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