永遠の浮遊

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何故こうなってしまったのだろう。 余りにも、酷すぎる。 私は何も望むことは許されないのだろうか...? 私は蜃気楼にも似た幻影をひたすら追いかけていたのか。 掴めそうな所まで来て、近づいたら消えた。 これほど酷いことがあるか。 分かっていたのに。 求めてしまった。 頼ってしまった。 信じてしまった。 …その挙句がこのざまだ。 苦しい。 息が出来ない。 身体も動かない。 思考が遠ざかる。 あぁ...一度でいいから、自分が誰なのか、確かめたかったなぁ。 漆黒の世界で永遠に続くと思われた浮遊の中で、私は一筋の光を見た。
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