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こういうシーンでは、必ず雨が降る。
そして、傘は無いと相場は決まっている。
ずぶ濡れのまま そこのコンビニに入るのは恥ずかしいけれど、もう二度と来ることはないだろうし、仕方ないか。
私は渾身の力を振り絞り、コンビニにダッシュで駆け込んだ。
ピロロ~ピロロ~
普段は気にならない入店の際の音も、妙に間抜けに聞こえてまるで私を馬鹿にしているようだ。
それでもこの梅雨時期は蒸し暑くて、ヒヤリとした空調にホッとする。
入口横の本棚を整理していた若い男性店員が「いらっしゃいませ~」と怠そうに言った後 顔を上げて私と目が合い、瞬時に逸らした。
いけないモノを見てしまったように、本の配列を無意味に変えている。
「はぁ…」
とにかく助かったと、ホッとした。
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