夢の続きの話をしよう《2》

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「そういえば、先輩」 けれど結局、沈黙が落ちていたのは一瞬のことだった。 「先輩、なんでサッカー下手だって言われてたんですか」 世間話の延長だ。その問いかけに「あの話か」と折原と再会した日の栞の反応を思い起こす。 たいした理由では本当に無かったのだけれど、なんとなく運転席に視線を戻しづらくて、流れる車窓に視線を固定したまま、苦笑する。 「久しぶりだったから。感覚狂って強く蹴りすぎただけ」 「フットサルでしたっけ。場外ホームランにでもなりました?」 なんでこいつがそんなこと知ってるのか。疑問が湧いてきたが、どうせ富原か、そうでなければ栞だろうと当たりがすぐについた。 フットサルのサークルに入会届を出したのは、入学後すぐ一緒に行動することが多くなった庄司に半ば強引に連れて行かれたからだった。 サークルと言うだけあって、練習や試合に強制参加させられるわけでもなし。飲み会が多い、所謂飲みサーだとも話を聞いたから、ならまぁいいか、と。消極的な理由で籍を残しているだけではあるのだけれど。
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