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僕たちの時間割では毎日国語の授業があるのだが、その内容は現代文と古典に細分化されており、例えば前期は週3回現代文の授業だったから後期は古典が週3回、とこういう具合で両者は均衡が図られていた。
そんなこんなで、沢木事件(僕たちはこう呼んでいる)の日は現代文の授業だった。
午後一番の授業というのはたいてい一番眠いものだと相場が決まっているが、それが現代文となると、もうこれは寝ろと言われているとしか思えない。そうは思いませんか。
しかもその日は曇りだった。気分が乗らないことこの上ない。
いや、晴れの日は晴れの日でぽかぽかして眠いし、雨の日も雨音が眠気を誘い、つまりいつだって眠いのだけれど。
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