財布が落ちていた場合

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想像力…ゆたかではないけどさあ…これはひどい。 「想像力とか知らんけどお前ただの黒タイツの小さいおっさんやん。」 「失敬な!ちゃんと尻尾はあるでヤンスよ!」 なんで尻尾はあるんだよ。 自慢げに尻尾を見せつけてくる悪魔にため息がでる。 「ため息はだめでヤンスよ!幸せが逃げてくでヤンス!」 悪魔が何言ってんだ。 原因テメェだしな。 「で、その悪魔が何の用?財布ネコババしろって?」 「そうでヤンス!ネコババすればガムプラ買い放題でヤンスよ!」む、ガムプラ買い放題は魅力的だな。よしネコババ…待て待て待て。 常識的に考えてそれは駄目だ。 悪魔がいるなら天使もいるだろう。 天使よ、俺の正しい事をしようとする背中を押してくれ。 「人の子よ…」 この神々しい声は…天使! 来てくれたのか!
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