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確信はすでに得てはいるが、送り主であるこの魔ゴコロサービスに今一度こうして説明されると、とんでもないものを手にしてしまったという思いが込み上げる。
説明書とこの文面を丁寧に折りたたんで鞄にしまう。
そして私は新たなギフトを持ち彼の病室へと向かった。
しかしその足取りは数日前より重く、気は進まない。
私は一つの思考に苛まれていた。
――ほぼ廃人と成り果てている相手にまだこの【ギフト】つまり【毒】を盛るべきなのか。
もう十分に今までの復讐は果たしたであろう。これ以上彼の何を奪えというのだ。
そう思う反面、しっかり最後まで使い切り、とどめを刺すべきなのでは。とも思う。
私の心はこれまでにない激しい葛藤を繰り返していた。
しかし、
ギフトを手にした私の身体はハッキリとした答えを出さぬままゆっくりと病室へと歩を進めていくのだった。
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