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一生、この人の檻の中で囚人として生きなければならないのなら――
痣だらけの身体、縮れた髪、傷だらけで皮膚のめくれ上がった足の裏を見たとき、
私は『この人生に幕を引こう。』
と、
なぜ今まで気づかなかったのか。
そう思うほどすんなりと決心をしたのだった。
カタカタカタカタカタ………
私はネットで死に方を模索していた。
本当はどんな死に方でもいい。
ただ、私という個体がこの世に二度と出ないよう、今度こそあの人に
見つからないよう…
ただそれだけを考えてネットを徘徊した。
そんなある日、
画面の右端に写る、とある広告が目に留まる。
――【カタログギフト】
何のことはない普通のカタログギフトなら気に留めることもなかっただろう。
薄暗いドクロ背景に、毒々しい赤文字で書かれたこの広告は、通常のお祝い事や相手への感謝を込めて贈るものではないであろう事は一目瞭然で、ついつい目が釘付けになってしまった。
一体どんなカタログなのか…
私は軽い好奇心でその広告バナーをクリックした。
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