面倒事ってのは続けてやってくる

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「余所見してんじゃねぇ!」 「うるせぇよ」 背後から襲ってきた奴の頭を掴み地面に叩き付ける。 「ナイスだよ天魔」 「お前も働け」 「嫌だ」 即答かよ。何で俺の周りには俺のお願いを即答で断る奴が多いのかね……… 「うおおおおお!!ラストォ!!」 剛木が最後の一人を背負い投げで地面に叩き付けて終わった。 「………テメェ、何もんだ?」 あ、ハゲマスクが残ってたな。ハゲマスクが剛木を睨み付けながら聞いた。 「俺の名は【災城剛木】だッ!!」 ハゲマスクの睨みに負けず、剛木の眼力はハゲマスクの身体を射抜いた。 「そうか、覚えといてやる」 何で上から目線なんだよ 「それで君はどうするのかな?お仲間さんは全滅。大人しく帰る方が身の為だと思うけど?」 「ほざけ、このまま帰ったら“あの人”の面子が丸潰れだ」 へぇ………剛木の気迫を間近で見ても引かないとは、雑魚の中でもマシな雑魚か ハゲマスクは俺を睨み付け、指を指しながら 「夜霧天魔。テメェの力量を計らせてもらうぜ。来な、タイマンしようぜ」 ((うわ、自殺志願者だ)) おい、剛木と明良。失礼な事考えなかったか? ったくよ……めんどくせぇ。 「おらどうした。もしかしてビビったか?」 「天魔、早く終わらせてよ。入学式始まっちゃうじゃん」 「お前はどんな一年が入ってきたか知りたいだけだろうが」 「うんそうだよ」 そんな事だろうと思ったよ。 「テメェが来ねぇならこっちから行くぞォ!!」 ハゲマスクは俺目掛けて突っ込んでくる。 はぁ、確かにマシな雑魚だが………… 「所詮は雑魚か」 ヒュンッ 顎に一撃。たったそれだけでハゲマスクは崩れ落ちた。 「終わったぞー、行こうぜ」 「アレが夜霧天魔。噂通りの人物のようね」 今までの一連の流れを見ていた者達が居た。ビルの上で立っているのは艶やかな黒髪を腰まで伸ばしている女。ただ立っているだけで、その女の雰囲気からは見たものを屈伏させる程の覇気が出ていた。 その女の斜め後ろに立っている男もただならぬ雰囲気を醸し出している。 「お嬢……くれぐれも注意してください。夜霧天魔は入学してから無敗を通しています」 「なら、その無敗記録を止めるのが私の仕事ね。ふふふ、これからが楽しみ」 女は不敵な笑みを浮かべ、天魔を見つめる。
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