プロローグ

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「天魔ー、ごーはーんー」 「そう言うなら手伝え」 「無理、めんどい」 即答ですかそうですか 「じゃあせめてお皿並べて。もう出来るから」 「やだー」 「……………………今日は肉じゃがなのになー」 「さぁ出来たわよ天魔。早く肉じゃがをよそいなさい」 変わり身はえぇ~ 姉貴は肉じゃがが大好物なのだ。 どんなに機嫌が悪い時でも肉じゃがを出せば取り敢えずは治る。 部屋に引きこもってても扉の前で肉じゃがを置いとくといつの間にか無くなって綺麗に完食されていた。綺麗なお皿が置いてあったよ。 「うし、完成。ご飯は」 「もうしてあるわ。食べましょ」 仕事が早い。 「それじゃ、いただきます」 「いただきます」 姉貴の美味しそうに食べる姿を見ながら、俺も肉じゃがを一口。 うむ、今回も上手く出来た。 ーーーーーーーー ーーーーーーー ーーーーーー ーーーーー ーーーー ーーー 「そう言えば天魔。あなた明日から二年生でしょ?少しはなれた?」 飯が終わった後。珍しく自室にすぐ戻らず、リビングに居た俺にそう聞いてきた。 「まぁ、慣れたと言えば慣れたよ。喧嘩三昧だけど」 俺の通ってる学校は、【私立帝凰学園】 日本の裏社会の次代を背負うべき若者達、もしくは世の中に馴染めない、真っ当な道を進めない若者達、道を外した者達の為に建てられた学園であり。 その歴史は百年を越え、明治時代からあったとされている。 今では都内の不良共も通ってるけど。 まぁ、そんな不良共は、卒業したらどっかの組織に就職するか、頑張ってどっかまともな職見つけるか、進学するか。 大体が就職らしいけどな。 あ、俺は不良じゃないからな?確かに喧嘩三昧だけど酒は飲まないしタバコも吸わない。授業サボったりはするけど。 中学も普通だったし。馴染めなかったけど。そのせいで姉貴に帝凰を勧められたんだけどな。その話しはまたの機会に。 「まぁ、それなら良いわ。友達とも楽しくやっていけてるみたいだし」 「アイツらと居るのは楽しいよ」 中学じゃ、友達なんて一人も居なかったからな。 「新しい一年生も、また難癖ありそうなのがたくさんらしいわね」 「メンドクセ」 絶対絡まれる………ま、返り討ちにするけど。
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