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始業式は体育館で行われている。
始業式開始ギリギリに来たが、それでも二年生は半数以下、三年生は大半は来てるな
「やっぱ三年は統率とれてんだな」
「そりゃあね。今この学園の頂点〈テッペン〉に一番近いのが居るんだから」
「うおぉお!?なんだ明良居たのかよ……」
こいつは俺の友達一号の明良。眼鏡をかけてて、いかにも優等生面してるけど、そうじゃない。明良は所謂、情報屋だ。その腕前はヤクザやマフィアの幹部に顧客が居るほど。
それだけあてになるって事だ。実際俺も明良の持ってくる情報にはいつも助けられてる。
裏社会の深い所からスーパーのタイムセールの時間まで。こいつの情報網の広さは正直怖い。
「僕もついさっき来たんだよ。剛木と、天魔が始業式に来るか賭けてた」
「何やってんだおい」
人で賭けんなよ………俺もするけど!
剛木ってのは俺の友達二号な。デカブツの脳筋野郎。あいつはフラっとどっか行けばいつの間にか帰ってきてる、旅好きだ。
「それでどっちがどっちに賭けてたんだよ?」
「剛木は天魔がサボる方に、僕は天魔が来る方に賭けた。結果は僕の勝ちだね。さっきメールで知らせてパンとジュース買いに行かせてる」
「言っていい?その賭け勝ちが見えてただろ?俺が始業式をサボる訳ねぇだろ」
「授業はサボるのに?」
………………それを言われたら言い返せねぇ
つか何もサボりたくてサボった訳じゃねぇっつうの。休み時間に絡まれてそいつらボコってたら授業が終わるんだよ。
何度もそう言ってるのに、はいはいで済まされる。解せぬ。
「ほら、始まるよ。この始業式が終わっても次は入学式だからね」
「ダリい……」
「文句言わない。今年の一年生は面白そうな子達がたくさん居そうなんだから」
別に興味ねぇよ。
「俺を楽しませる事が出来る奴しか認めねぇ」
「……………居るかもよ?」
「あ?」
「ふっ、まぁ楽しみにしてなよ」
なんなんだよ一体………そういや姉貴も昨日そんなような事言ってたな…
「………期待せずに待っとくよ。終わったら起こせ」
「ちょっ」
明良が文句を言おうとしてきたが、あいにく眠かったんですぐに意識が落ちた。
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