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公園に着くと、そこには無人の空間が広がっていた。
周りを見回しても麗佳の姿はない。
僕は公園の中央にあるシーソーに股がり、
彼女からの連絡を待つことにした。
月は満月に近い形で公園を照らしていた。
公園に立つ欅がメタルチックな輝きを放っていた。
その青い光の中で何故か僕の目からは涙が溢れた。
空っぽの心には、最早浮かぶものなど何もない。
ただ痺れたような疲れが残っていた。
拳でシーソーを殴りながら僕は自問を始めた。
『今まで僕は一体何をしてきたのか。
何をしているのか。
何をしたいのか。』と。
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