家出 #2

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 ふと気がつくと自分の部屋だった。 どうやって帰ってきたのか全く記憶がない。 躰中に力が入らず起き上がることもできない。 誰かが僕をここに運び、 布団に寝かせてくれたはずなのだけれど。 「気が付いた?よかった。」 と、声がした。 『モモがなぜここに?』僕は事の成り行きを理解できないまま声のする方に目を向けた。  そこには不安な表情をしたモモの顔が、僕をのぞき込むようにあった。 「もう、驚いたよ。麗佳ちゃんが連絡くれて二人して運んできたんだから。」 「麗佳が君に?それで、麗佳は?」 「ご心配なく、私の部屋で預かってるから。」  漸く、事の成り行きを理解した僕は、また意識が遠のくのを感じながらモモに感謝していた。
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