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ふと気がつくと自分の部屋だった。
どうやって帰ってきたのか全く記憶がない。
躰中に力が入らず起き上がることもできない。
誰かが僕をここに運び、
布団に寝かせてくれたはずなのだけれど。
「気が付いた?よかった。」
と、声がした。
『モモがなぜここに?』僕は事の成り行きを理解できないまま声のする方に目を向けた。
そこには不安な表情をしたモモの顔が、僕をのぞき込むようにあった。
「もう、驚いたよ。麗佳ちゃんが連絡くれて二人して運んできたんだから。」
「麗佳が君に?それで、麗佳は?」
「ご心配なく、私の部屋で預かってるから。」
漸く、事の成り行きを理解した僕は、また意識が遠のくのを感じながらモモに感謝していた。
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