後期

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 神戸は大きな震災にみまわれ、長い年月、人々は困難な生活を余儀なくされていた。  しかし人々は、諦めずにまた一歩から復興に努力し、今では、災害の傷痕が人々の心に残りはするけれど、街は立派に再建をされていた。  僕がモモの両親の経営する貿易関係の会社が入っているビルを捜し当てたのはその日の夕方だった。ロビーに入り受付で、モモの両親との面会を求めた。  父親は出張中との事だったが、母親は自宅にいるとのことで電話を自宅に繋いでもらった。 その電話でモモとの事を簡単に説明し訪問の許可をもらった。 僕は直ぐにタクシーを拾い、教わった住所に向かった。 その辺りは幸い震災の被害から免れ、昔からの落ち着いた佇まいの家が並ぶ町だった。
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