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花屋を出ると総合案内のカウンターに行き、モモの入院の有無を確認した。モモは確かにこの建物の中にいる。
受け付けでは予想通り面会は無理だと言われた。
途方にくれながら、僕は喫茶コーナーに向かった。
どう考えても、このままモモに逢わずに帰る訳にはいかない。
モモだって僕に会いたがっているはず。
僕はエントランスに戻ると病院中に響き渡る大声でモモの名を呼んだ、
幾度も繰り返して。
彼女が応えてくれる気がした。
職員の制止を振りきって、尚も僕はモモの名を呼び続けた。
モモが応えてくれるはずだから、僕の声がモモに聞こえない訳がない。
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