秋風の中で

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 カツミ、もう泣いてないよね。  まだ泣いてたら怒るよ。  カツミにサヨナラ言ってから、これでいいんだって、何度も自分に言いきかせていたの。  でも本当は会いたくて仕方なかった。  もう一度、あの時みたいにギュッて抱きしめて欲しかった。  でも今は無理だよ、胸を手術したからね。  こんな所にも、モモは僕のために優しさ仕掛けて置いてくれていた。  だからあの夜は、夢見てるんだって思ってた。  部屋にカツミが入ってきて、枕元で私を見ている。  そして手を私の手に重ねてくれた。  本当だったらいいのにって思った。  そして醒めないでって。
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